たかちゃん

不死身ラヴァーズのたかちゃんのレビュー・感想・評価

不死身ラヴァーズ(2024年製作の映画)
3.8
松居大悟作品は、いつも予想外の設定、構造をぶつけてくる。今回も多角的な解釈が可能な迷宮世界に導いてくれる。冒頭の、少女と少年のシーンが重要なキーワード、伏線である。少年に恋した少女は、高校で彼と再会、勝手にコクる。「甲野クン、好き!」。これが「ボクもだよ」と答えると彼は消失。甲野クンは姿を変え、彼女の前に現れるが、コクり、それに応えると消えてしまう。恋愛とは相手の姿が見えなくなっても持続できる。恋愛は距離ではない。本作は観るひとによって解釈は違うだろうが、その解釈を楽しむ映画でもある。ヒロインの見上愛は、岸本加世子、小松菜奈を思わせる魅力がある。きつい表情がないところがヒロインの意志の強さを強調している。
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