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DOGMAN ドッグマンのsonozyのレビュー・感想・評価

DOGMAN ドッグマン(2023年製作の映画)
3.5
『ニトラム/NITRAM』での演技も印象的だったケイレブ・ランドリー・ジョーンズが、これまた適役すぎるダグラスという男を演じてます。

オープニングは、雨降る夜、大型トラックを運転するdrag queenな風貌のダグラスが検問で止められるシーンから。
警察に連行されたダグラスは、精神科医の女性エヴリンと面会。
闘犬を育成していた 凶悪すぎる父と兄による壮絶な少年時代の経験から、犬たちだけが信じられる存在となったダグラスのこれまでの人生が語られていく。

エディット・ピアフ『La Foule(群衆)』、マレーネ・ディートリッヒ『リリー・マルレーン』、マリリン・モンロー『I Wanna be Loved by you』といった往年の名曲。
「不幸な人がいるところに神は犬を送る」的な詩人の引用フレーズが冒頭から出てきたり、キチガイ兄の言動、そしてラストと、神の要素も。

精神科医エヴリン(彼女もある問題を抱えている)にすぐに心開いて過去を話していくという構造はもう一工夫ほしい気もしましたが、『ジョーカー』のホアキン・フェニックスを想起させるダグラス役のケイレブ・ランドリー・ジョーンズの名演を堪能できます。

リュック・ベッソン監督は『レオン』『ニキータ』『フィフス・エレメント』『TAXiシリーズ』と作風が様々ですが、本作は実際の事件から着想したとのこと。調べてもその事件の詳細は見つからず。事実に近いとしたらあまりにもキチガイ過ぎる・・
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