なんとなく､自分の得意分野ではない作品のような気がして､鑑賞を迷いましたが､なんか観て良かったかも。ストーリー自体はまあまあ悲惨なのに､妙に爽快で爽やかな感じがする不思議。
波瀾万丈というより､数奇なダグラスの運命。暴力や不条理にまみれた彼の人生に対して､彼の生き方は､変な表現だけど､ネガティヴに前向きな強さを感じました。
そして､忘れてはいけない犬たちとの絆。彼が犬たちへ与える､そして犬たちから受ける愛情や優しさ､お互いがずっとそばに居るという安心感を見ていると､なんだかとても救われた気持ちになりました。
ラストシーン､光の中､自分で歩き出す彼。ちょっと「ザ・ホエール」のラストと同じような感動がありました。
それにしても､ピアフの口パクはもうちょっとなんとかならなかったのか、そこだけがちょっと残念かな。
