肉浪費Xアカウント復旧無理ぽ

ある閉ざされた雪の山荘での肉浪費Xアカウント復旧無理ぽのレビュー・感想・評価

ある閉ざされた雪の山荘で(2024年製作の映画)
3.4
ミスサスというより映画製作(仕掛け)側というより"演じるものたち"のリビドー……の(現実&社会問題)メタをもっと拡張できれば、あるいは!?
視聴者ではなく劇団員当事者たちを騙す事に価値のある大雪で交通も通信も遮断された貸し別荘で行われる"設定"のサバイバル・オーディションという名の「大反省会」

若手急進実力派俳優陣を取り揃えて、そこに俳優とは名ばかりの闖入者(旧ジャニーズ)が見る"演技に命懸ける哀れなものたち"の鎬(しのぎ)削りの演技合戦が行き着く「(殺し合うものが)そして誰もいなくなった」終焉
という、現実と共鳴する"メタ"と演技・役者を包括する"『映画』の責務"

トレンド若手俳優陣かつミステリー小説の旗手、東野圭吾先生原作というのに、危なくスルーするところでしたが、まともや時期を逃してしまい見たい時間帯に付随するスクリーンがどうも極小で、どうでもよくなりつつあった時にガンダム新作公開日にとち狂ったか大スクリーンに一度のみ上映のチャンスがあったので駆けつけましたよっとw

正直「ミステリー」としては仕掛けは(こんなものか…)と"三構造"という割りにはしっくりこず、してやられたっや、よく設計した!という知的才能に感嘆するような欲求にも駆られなかったのですが…違う方向にじわじわくる"感動"に酔い痴れるような"鑑賞感"は確かにあったんですよね…
後から知ったことですが、主人公?または「探偵役」といえる旧ジャニーズからクラスチェンジしたちゃんと「WEST.」名の「重岡大毅」さんがインタビューで発言した、似た意図かは不明だけど"アツい映画"だと思うんですよね。
「ヒューマンドラマ」というとちょっと違うけど、『お仕事映画』または、舞台俳優の俳優協会めいた『業界映画』に似た感慨を持ったんですよね。

構造的には、最初舞台主役を選出する"オーディション合宿"という「設定」だけに、本編中「探偵役」となる久我(重岡)の発言のように俳優たちの「殺しあい」が"俳優生命(人生)"としても、"オーディション中のデスゲーム"としても俳優間の殺伐した意味合いを持つ言葉だったものが、ラストには"すり替わる"カタルシスが待っている。
そんな展開になるとはつゆほども思っていなかったので、正直に新鮮な"感動"があったと伝えたいですw
要するに、俳優たちの己がための意識の「衝突」や「発散」のバラバラだったものが、連盟めいた『収束』に向かう。

これは、本編中「アガサ・クリスティ」を持ち出し『そして誰もいなくなった』か予告として"ミスリード"として抜群の効力を発揮するのだけど、構造的にもアガサ・クリスティの『オリエント急行殺人事件』の"人間関係"に通ずるものがあるんですよね。
それは、"探偵(ポワロ)と容疑者たち"の顛末と符合に似た…
探偵役でフリー役者の"部外者"である久我と"一級劇団のトップ俳優たち"の「当事者たち/部外者」が"波長(意思)"を同期させるというのもきっちり"オマージュ"が成されていると思います。

だからなんですよ。だから"今、映画化させる意味・意義"をもう少し"研鑽"する必要があったかな?と…
ーこの映画には社会風刺的・映画(芸能)界メタ的「ヴィラン」が必要
劇団長が音声のみの出演で(アニオタ大喜びのレジェンド声優)、貸別荘に招集をかけたという"設定"のもとオーディションが開催されますが、俳優たちの役取り合いで"枕営業"という世にも醜悪な"現実あるある"も充分に関わってきて、その結果により"悲劇"が生まれた話でもあります。
そして、「部外者」である"配役の妙"ですよ。むしろ重岡大毅さんを指名したのは、"その意図ありき"のキャスティングを期待したのに、その"「探偵役」の使い方"に少々ガッカリと物足りなさを感じましたね…
「芸能界」、「映画界」としても"強権者"による"パワハラ、セクハラ、性関係強要"が近年大盛大に問題視され、映画としては(真偽はどうあれ)『TAR/ター』で賑わし、今年年始にも誰もが知り崇める"大強権のお笑い界の重鎮"に疑惑がかかり激震の真っ最中です。
それで重岡大毅さんが所属する会社の日本に浸透した芸能事務所の強権中の強権が大罪中の大罪を犯して幸せに(侮辱の意を持って)"やり逃げ"して天寿を全うしたのだから、それを少しでも"彷彿"とする「"悪の根源"成敗」のエピローグでもやれば、"映画としての完成度"も"邦画界としての傾向"も少しは見る目が変わった可能性があったと思います。

だって、このタイト(109分)な映画の内容じゃ"真犯人"の"憎悪"の魂胆や、"協力者"がそもそもなんでここまでの入り組んだ「計画」を実施するに至ったか?「人間関係」や「説得力」に"精彩さを欠いた「三層構造」"なので、そんなツッコミ所が気にならなくらいの"さらなる仕掛けやオチ"があったくらいが"熱量(アツさ)"的にも引き上げられた気がするんですよね…
「探偵役」にもまだ"裏設定"や仕掛けが欲しかったし、"選定"された説得材料も欲しい。
この挙げた問題らの言い訳として結局"◯◯だから"という「メタフィクション」が"フィクションに傾く"事を良しとするなら結局それは"甘え"として作用しますからね…

堀田真由さんは高飛車な"陰険女"がやっぱり似合うし、戸塚純貴さんは『法廷遊戯』で見た"脱落者"として似た行動とったりと、役者陣がその人に合った役を演じるから"メタ"や"「邦画界」ユニバース(共通点)"を意識させるし、主演作が同時期公開の岡山天音さんがミスリードに全力投じてるようなクセあり「道化」を演じているのが見所でしたよw

でも、西野七瀬さんと森川葵さん…似過ぎじゃね?
申し訳ないが顔系統が似通っているので、一瞬同一人物かと思って見当違いなトリックをお見舞いされましたよw
75歳引き籠もり年金生活者にはイケイケ女子の顔判別はむずぃー👴