私のご両親の事はともかく，かれんさんの父親，つまり私の師匠である三遊亭林中って方もある意味毒親でございまして，一言でいうなら芸のための家庭を犠牲にされた方でした．今でこそ，丸くはなりましたけど，そりゃもう昔は酷かった．ネグレクト･･･とはちょっと違うかもしれませんが，子供に関心がなかった．でも，なにかのきっかけ，恐らく自身の芸の肥やしになるような事をやらかした時は見逃さなかったので，師匠なりに子供の事は見ておられたのでしょう．もっともかれんさんは，愛情をあんまし感じてなかったらしいですけどね．
で本作．とにもかくにも杉咲花さんでした．市子に続いて涙をかっさらった，この方に私は一生付いていこうと決めたわけです．6月に『朽ちないサクラ』ってのも控えていますので，お楽しみはこれからだぜぃ!!なわけです．おそらく見える人が見たら，この方からは桜色の瘴気が発せられているんだと思います．ワンピースでいうところの覇気みたいなヤツ．だから，どれほど悲惨な役柄を演じていても，杉咲花という存在が役柄に負けない．役柄に存在が喰われない．だから次々としんどい役がまわってくるんだと思われます．
なお，本作は『赤い糸 輪廻のひみつ』に続いて年間ベストにランクインしたわけですが，なんか真面目な作品がランクインしてつまらんですな．もっとこうさ，観てるだけで知能指数が下がるような阿呆な作品とか，「ｳﾋｮｰ痛ﾃｪｪｪｪ」って思わず言っちゃいそうなグロい作品がランクインしないと．誰にでもお勧めできるような作品ばっか，ランクインしちゃ面白くないでそ．
