プロレスでチャンピオンを目指すフォン・エリック家という、プロレスの世界でいかにのし上がり成功するかという軸があるため見やすかったが、毒親によるマインドコントロール、兄弟間の愛や嫉妬、一家に襲いかかる数々の死、などなかなか重厚なドラマだった。
フォン・エリック家は極端にしても、一般家庭でも程度の差はあれ、子供が親の期待の重圧に潰されそうになったり、親の期待と自分の夢を混同すして人生の大半を過ごしたり、ある時点で親の呪縛から解かれたりといったことはあるだろうし、自分も共感して辛いシーンも多かった。
一方で、ライバル心や嫉妬を覚えながらも、本質的にはお互いを愛し合っている兄弟の姿は尊かったし優しい気分になれた。だからこそ、死による別れの連続が一層キツいのだけど。
兄弟で一人生き残ったケビンが家/親の呪縛から解かれ、最終的に三世代の大家族で幸せになったのは本当に良かった。
