"狂乱の貴公子"リック•フレアー
"美獣"ハーリー•レイス
"超獣"ブルーザー•ブロディ
そして"鉄の爪"フリッツ•フォン•エリック
日本でも馴染み深い名レスラーも数多く登場するプロレス界の「呪われた一家」エリックファミリーの顛末を次兄(長男は幼少時逝去)ケビンの視点を通して描かれる実話ドラマ。
己の野望一辺倒の家長フリッツ。
負い目とプレッシャーに苛まれるデビッド。
片足切断という絶望に薬に堕ちるケリー。
才能にも運に恵まれない弱気なマイク。
敬虔なるも偏屈な母親。
そんな家族を大事に思いながら、兄弟一プロレスに真剣に向き合うが現実の期待と結果が得られず砂を噛む思いを溜め込むケビンの姿が辛い。前半で兄弟仲の良さが克明に描かれるのが余計に。
エリック家を襲う不幸の連鎖は決して「呪い」のせい等ではなく各々が抱える鬱々とした思いが引き寄せた必然の結果の様にも思える。エリック家にとっての成功•到達点って何だったのだろう？ケビンがフレアーへ挑戦してヘビー級王者になっていたら未来は変わっていたのか？結局父親フリッツの呪縛から逃れることは叶わず同様な結末だったかもしれない。
ようやく解放された四兄弟の彼岸での邂逅には涙。そして「家族」と深く繋がっていたが故どん底に堕ちたケビンを救ったのもまた彼が作った新しい「家族」。
苦難の末に辿り着いたラストに救い。
幸せってこういうこと。
「鉄の爪」よ永遠なれ。
追記
ザック•エフロンのCGか？と見紛わんばかりマッチョぶりが怖い程。体壊さなきゃいいけど…
実際は六男のクリスも銃で自殺。ケリーと被っちゃうから削ったのだろうか？
