あびる

Saltburnのあびるのレビュー・感想・評価

Saltburn(2023年製作の映画)
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バリー・コーガンを楽しむ映画。スタートはシンプルに勉強頑張ってきた冴えない男子生徒と、オックスフォードのイケイケ超実家太王子様の恋愛模様を描くのかと思ったが、話がどんどんあらぬ方向へ転がり最終的に銭ゲバみたいになった。

バリーコーガンがキャスティングされてる時点で察しないといけないし、ただのガリ勉君にしてはムキムキすぎると思ったんだよなぁ。

このオリバーというキャラクターはただのサイコパスというわけじゃなくて、ちゃんと感情があって、嘘がバレるシーンの絶望とか、挙動不審感とかはガチっぽくて、色んな人を口説いてなんとかお屋敷にしがみつこうとする様は滑稽でもあり、それ故に、今まであんまり見たことのない、嘘で塗り固められたサイコパスではあるが、根本には弱さがあって情けなさが漂う、まさにこの俳優にしかえんじられないキャラに仕上がってる。

『プロミシング・ヤング・ウーマン』でもキャラの2面性に起因する、ストーリーの急な転換が心地よかったのを思い出した。

アーリー役のアーチー・マデクウィどこかでみた顔だと思ってたら、『グランツーリスモ』の主人公ですね!!嫌な金持ち坊っちゃん加減が最高でした!!
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