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SaltburnのGijoeGoのレビュー・感想・評価

Saltburn(2023年製作の映画)
3.9
アマプラ映画ならではの反モラル的に攻めた内容と主演のバリー・キヨガンの不安定な魅力が爆発した作品。

とにかくキモキモなバリーことオリヴァーの妖しげな気色悪さを堪能出来る一本。

対照的なフィリックスの金持ちなのに嫌味のない爽やか好青年ぶりが後半の没落が哀しい。

初めは単なるボーイズラブ的な恋愛作品かと思ったら2段3段と深さが増してくる面白さ。

しかもアマプラオリジナル作品で予算も掛かってるからか学校が舞台だったりフィリックスの実家の豪華なお屋敷でパーティーをしたりでエキストラの数も凄い。

撮影期間も膨大なショットを観ると時間をかけて撮られてるのがわかる。
 
生理中の血を舐めたり残り湯を飲んだりと行動のキモさと生い立ちを偽るヤバさと腹の底の底知れなさが恐ろしいが、ヤバ過ぎて墓標でSEXしたり全裸で踊りながら屋敷を徘徊するのは正直笑えた。しかも脱ぐと結構引き締まったいい体。

不気味な内容と相反して構図の美しさ、映像の美しさが際立つ。
美しくキラキラしたものに惹き寄せられる蛾だとフィリックスの姉に言われていたが、観ている自分も知らずに映像の虜になっていたようだ。

魔少年ビーティーに出てきた家乗っ取り少年を思い出した。
乗っ取り作品は他に太陽がいっぱいがあったがアチラはアランドロンの美しさが際立つ正反対な作品でどちらも大好き。
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