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デッドデッドデーモンズデデデデデストラクション 前章のGINのレビュー・感想・評価

3.9
地球外からの侵略者が日常に溶け込んだ世界で青春を謳歌する少女達の姿を描いた浅野いにおの同名コミックをアニメーション映画化した2部作の前編。

3年前の夏、突如東京都に巨大な空飛ぶ円盤が襲来する。
侵略者の攻撃によって多くの死者が出るものの、アメリカ軍の攻撃によって母艦は渋谷区の上空で停止。
上空に母艦が浮いたままの状態で、時折自衛隊が母艦から発出する侵略者を迎撃することが日常となった東京で、小山門出と中川凰蘭は、親友たちと共に青春を謳歌していた―。

うーん、とても不思議な感覚。
前編だけだと感想を書くのはちょっと難しい。
幾多りらさんとあのちゃんの声の演技が、キャラクターに凄くマッチしていて良かったというのが、観終わった後の最初の感想だ。

原作は未読。
地球外からの侵略者がいるという非日常が日常に溶け込んでしまった世界観が何とも言えない。
絶望的な未来が迫っているかもしれない中でも、人はいつもの日常を生きようとするし、青春を謳歌しようとする。
不思議な感覚ではあるが、実際そうなったら、案外人間はこんな感じなのかもしれない。

ただ何となく生きているような、時にハイテンションで時にゆるふわな女子高生達の日常に忍び寄る侵略者の影。
突如として仲良しのクラスメイトに悲劇が起こり、衝撃と哀しみに打ちのめされる門出と凰蘭。
不思議な少年・大葉との接触によって、凰蘭の視点で蘇る門出と凰蘭の小学生時代。
今まで観ていたキャラクターの印象がガラッと変わって一変してしまうところはこの作品の妙だ。
世界は破滅へ向かうのか!?
彼女たちの未来に何が待ち受けているのか。
凄く続きが気になるね。
予告によると、人類が終了する日まであと半年。
どんな着地点を見せてくれるのか後編が楽しみだ。
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