ハル

デッドデッドデーモンズデデデデデストラクション 前章のハルのレビュー・感想・評価

4.0
名古屋遠征中の2発目は浅野いにお原作の『デッドデッドデーモンズデデデデデストラクション 前章』
原作の評判がとても良く、彼の他作品をいくつも読んでいるから気になっていた映画。
今回、漫画は未読のままチャレンジ。

鑑賞後にまず感じたのは、「面白よくわからない…」
なんというか、突き放すようなものではなく、「これは一体どうなっていくの??」という、浅野いにおワールドに惹き込まれる不思議な感覚。
形容するのは難しいが“コミカルでマイルドなエヴァンゲリオン”に彼ならではのスパイスをガッツリまぶした形。

地球に突如現れた宇宙船は上空を埋め尽くすだけで何もすることはない。
3年もすれば何事もなかったかのようにみんな暮らしていく。
でもたまにフラフラ事故を起こして墜落したり、中には宇宙人がいたり。
共生、戦争、違和感への慣れ。
それでいてメインに描くのは“オンタン”と“カドデ”を中心とした普通の女の子たちの当たり前の学生生活。
うん、やはり綴っていても謎が頭を埋め尽くすね。

「これ、本当にどこへ着地するのだろう?」と思っていたら、突如始まる回想シーン。
そこに映るまたしても不可思議な事象(このシーンはネタバレ的に最も大切な部分なので書けない…)
とにかく伏線仕掛けられまくりの前章に感じたので、後章はどんな展開が待っているのか楽しみ!
不確かな存在の捉え方、コロナに汚染され同調圧力にまみれた今だからこそ考えさせられるストーリーに思えた。

なお、“サウンドとアニメーション”は文句なしのハイクオリティー。
曲も声優を務めたYOASOBIの幾田りらとあのが歌っているため、世界観に合わせたモノ。

そして…これで名古屋遠征も終わり。
違う環境で映画を鑑賞できる楽しみを味わえた一方で、他には脱出ゲームをやったりカラオケしたり…移動はLUUPフル活用だから、ほぼ自転車。
あれ、東京にいるときとやってること変わらないぞ。
そんな事を思いながら、新幹線に揺られ、帰路につきました。
次は大須シネマとシネマスコーレにも寄りたいな。
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