面白かった!
自分が本当に書きたいものは認められず、
鬱憤を晴らすために書いた駄作が大ヒット。
つ、つらい…!
しかも自分のルーツに関する世間のイメージ
てんこ盛りの酔っ払いながら書いた小説が。
しかし本人は、家族が自分以外の医者という
エリート家系。
みんなが抱く"黒人"のイメージとは異なる実態。
だけど街ではタクシーにスルーされ
病院を訪れたら武器がないか入念にチェックされる。
ひどい現実だ。
だからこそ、"成功した黒人"はフューチャーされ
同じルーツを持つ人は誇りに思う。
自分も褒められたように思えるから。
実生活が転がるように忙しくなっていき
嘘もつかざるを得なくなってくる。
それで日々を回していくと、不具合が出てくる。
芸能人て、毎日がそんな感じなんだろうなと思う。
真実がストレートに大衆に届くことなく
切り取られた部分だけが一人歩きしていく。
自分の力ではコントロールできない。
マイナスがプラスにされ、突き放せば追いかけられる。
おっかない世界だ。普通が一番。
なんて言いつつ、授賞式のくだりで
気持ち良い結末を求めてしまっていた自分もいた。
私たちは、試されている!
チャレンジングな作品だった。