大穴

アメリカン・フィクションの大穴のレビュー・感想・評価

アメリカン・フィクション(2023年製作の映画)
4.0
面白かった!

自分が本当に書きたいものは認められず、
鬱憤を晴らすために書いた駄作が大ヒット。
つ、つらい…!

しかも自分のルーツに関する世間のイメージ
てんこ盛りの酔っ払いながら書いた小説が。
しかし本人は、家族が自分以外の医者という
エリート家系。
みんなが抱く"黒人"のイメージとは異なる実態。
だけど街ではタクシーにスルーされ
病院を訪れたら武器がないか入念にチェックされる。
ひどい現実だ。

だからこそ、"成功した黒人"はフューチャーされ
同じルーツを持つ人は誇りに思う。
自分も褒められたように思えるから。

実生活が転がるように忙しくなっていき
嘘もつかざるを得なくなってくる。
それで日々を回していくと、不具合が出てくる。

芸能人て、毎日がそんな感じなんだろうなと思う。
真実がストレートに大衆に届くことなく
切り取られた部分だけが一人歩きしていく。
自分の力ではコントロールできない。

マイナスがプラスにされ、突き放せば追いかけられる。

おっかない世界だ。普通が一番。

なんて言いつつ、授賞式のくだりで
気持ち良い結末を求めてしまっていた自分もいた。
私たちは、試されている!
チャレンジングな作品だった。
大穴

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