緑雨

華岡青洲の妻の緑雨のレビュー・感想・評価

華岡青洲の妻(1967年製作の映画)
4.0
仲睦まじかった姑と嫁の間に突如として確執が生まれる。この鋭くも鮮やかな空気の転換の描出、そしてそれを体現する高峰秀子と若尾文子が素晴らしい。

しかも客観的にみていると高峰が若尾をいびっているという印象は無く、それでいて母の愛情と嫁のプライドがぶつかり合う修羅場感がビンビンと張り出してくる。

間に立つ雷蔵がこれまた飄々としてイノセントに我が道を行っているのが、程よい塩梅で効いている。

オープニング、ラスト、そして場面場面に現れる曼陀羅華の花畑シーンが妖しいほどに美しい。
緑雨

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