夢川しろ

リー・ミラー 彼⼥の瞳が映す世界の夢川しろのレビュー・感想・評価

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オンライン試写にて

「いつも同じ場所にいたら、物事はみえてこない」
性に奔放、ユーモアな毒舌、並外れた行動力。華やかなトップモデルから戦争の最前線へ...その信念と犠牲の生き様を振り返る。私たちはリーの目線で改めて、第二次世界大戦を目撃する事となる。

戦争の悲劇を直視する勇気は並大抵ではない、ダッハウの強制収容所など戦争の凄惨な場面は極めてショッキングで、身震いがしてくるほどだった、酒が飲めないのに飲みたくなった、常人が耐えられる現実ではない。ロンドン大空襲から強制収容所の解放に至るまでを真近で記録し続け、その独自の目線は「戦争において女に起こること」も可視化してフェミニズムと共鳴し、戦争の愚かさに抵抗した。

「私とは寝ない男」フォトジャーナリスト兼編集者のデイヴィッド・シャーマンとの淡々とした友情が感動的であった...。
「シビルウォー アメリカ最後の日」でリーをモデルとした役柄をキルスティン・ダンストが、今作でケイト・ウィンスレットが演じていることが感慨深い、写真に映えるノーブルな顔立ちと意思の強い物憂げな瞳は似通っているように思う。リーは被写体から能動的な創造者に転じながらも、撮られる姿も撮る姿もぞっとさせられる程の勇敢さと脆弱さがあり、トラウマを抱えた彼女ならではの人間的側面を感じた。

マリオン・コティヤールの壮絶な演技も良かった🥲
夢川しろ

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