NaokiAburatani

ありふれた教室のNaokiAburataniのレビュー・感想・評価

ありふれた教室(2023年製作の映画)
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人死には起きないが、とんでもなく胃が重く込み上げるものがある映画。
学校という多くの人が関わったことがある場所が舞台のため物凄く身近に感じられた。

着用していたブラウスの柄だけで犯人と断定できるものかどうか。
1と0.999‥9は同じか違うか。
オスカーは同じと証明した。パソコンも捨てた。それが全てなんだろう。
彼の行動は主張なのか証明か‥
人にとっての事実は口に出すとその人の主張となるため、言い方一つで聞く側の印象が変わるのだから言葉というのはとにかく複雑だ。

この映画の会話は逐一後々のブーメランになってるから油断ができない。窃盗に関して金額の問題ではない、誠実さの問題と言っていたが、コーヒーメーカー側の豚さん貯金箱窃盗問題もそれだった。

子供は純真だが、決して侮ってはいけないという教訓もある。朝の挨拶がそれだった。

しかし、考えるにつれ、この映画の問題はどうすれば良かったのかが解らなくなる。
問題に目を向けて傷つけないように傷つかないようにやった結果が見るも無惨な結果となってしまったのだから、とにかく初動を間違えたら取り返しがつかなくなるのだけは確か。
配慮は大切だが、それが何のためのものなのかを考えなくてはいけないのだが、校長の経験豊富発言は鼻で笑ってしまった。
臭いものに蓋してきた経験なんだうな。

時代は代わっても社会とその縮図たる学校は良い意味でも悪い意味でも変わってないのは何事においても問題を先延ばしにしているからなんではなかろうか。
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