ルイまる子

愛は銃のルイまる子のレビュー・感想・評価

愛は銃(2023年製作の映画)
3.8
絵の一枚一枚が素晴らしくきれいだった!構図がよく計算されていて、家や田園や、遠くのビルの前に赤い建物、海辺等ずっと見ていたくなる映像。ストーリーは大まかには、刑務所帰りの男が居る。海辺で日傘レンタル業や、借金取りの黒服ヤクザに囲まれたり、母親が博打で負けた家の返済や、母が家を手放さなければ今頃もっとマシだっただろう等、家にこだわりがある。家、海辺、ヤクザ、過去になんかやらかしたららしい 女。色々絶望だらけだが、中二病的なときめきのあるもの達の中で、なにをどうしたいのか分からないが男は飄々と暮らす。

主人公の顔を長時間見てるのに、覚えられない、わからない何の印象もない顔なんよね。その顔に象徴されるように、何もない感覚的な作品。でもとってもきれいだったし、危うく不安定だけどなんとかこれからも生きていきます、という台湾の現状も加味したメッセージなのかな、と受け取りました。

*あ、矢張り台湾の現状を表すメッセージだと確信した。家=台湾。自分の家へのこだわり=独立なんだろう。中国からの借家に住んでいる主人公は台湾の人たちを指しているんだろう。そう解釈しました。

東京国際映画祭2023年 12本目
ルイまる子

ルイまる子