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青春18×2 君へと続く道のヘイヘイのレビュー・感想・評価

青春18×2 君へと続く道(2024年製作の映画)
4.4
“18年前、君はどんな気持ちで旅をしていたのだろう”

よくもわるくもド直球で”わかりやすい”作品。藤井道人作品は大好きなのでほぼ全作観ていますが、正直『余命10年』、『パレード』は全然受け付けなかった。よくCMでやっている泣ける〜😭ていう宣伝みるだけで拒否反応な自分ですが、本作には色々な思い(後述)がありつつ素直に感情が昂って、胸がギュッとした作品。18年前を演じている時の主演2人の瑞々しさが眩しい。

あるシーンで自分の「初めて手を握ろうとした時」の感情が全身にぶわぁ〜っと駆け巡った。みなさんはどう感じたのかなぁと。やっぱり自分と重ね合わせてしまうんじゃないでしょうか?やっぱり共感できる作品は、それだけで思いが強くなってしまう😚

それが、多くの観客に向けた最大公約数の記号的なもの(初デート前夜服選び、映画デート、バイク二人乗りetc)であったとしても、いつしかジミーに感情移入してしまっている。カタコトの日本語も最初は狙ってる感が透けて見えてしまうけれど、段々好きになっている自分。

もう、こんなボーイミーツガールな設定なんてやり尽くされてるはずなのに、それでも心を掴まれるのズルい。。

自分も大学の時に1年だけ留学したのでかなり重ねてしまったのですが、ほんと色々あったなぁと。全くアジア人がいない地域(Maine 州Orono)だったし、なかなか伝わらない事もあった。全然楽しいことだけじゃなかった。だけど、この映画みたいに周りの人たちに助けられ、友人もたくさんできて毎週末は大体二日酔いだった。

あの頃全盛期だったFacebookはもう全く開かなくなって久しい。自分の家庭を持った奴もいるだろう、今みんな何してるんだろう、としみじみ。

「あの時、想いを伝えていたら..」ってよくあるけれど、やっぱり正解も不正解もないです。たとえ伝えられなくても、そのifに想いを馳せる”しあわせ”もあるんじゃないかな、と。

ていう感じで以下↓↓本編の内容に言及ありです。

















オープニングからハッとするアングルのショットの連続は、藤井組ぽさを感じました。

過去は左、現在は右に配置する演出(ジミーの起床シーンとか)最近こういうのあったなぁと思ったら、『パスト•ライブス』もそうでした💡作品のテーマ的にも似てる。

似てるんだけど、自分はどうしても”わかりやすすぎる”ってとこが気になって仕方なかったです。起こったことをガンガン説明して、観客に行間を読ませない。最終盤の方も反復多めで台詞で全部説明しちゃう。逆にパスト•ライブスは観客に想像させる部分が多く、その辺がとっても上手かった印象です。

エンドロールのミスチルはいいとして、歌詞=メッセージもそのまんますぎる。。(劇中電車のシーンでミスチルを流さないのは良かった!)

ウェイン町山×ガース柳下コンビなら、メッタメタに言われそうな感じもした。

と色々言ってるけれど、私はお気に入りの映画。映画館でみることができて良かったです✨
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