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罪と悪のIPPOのレビュー・感想・評価

罪と悪(2024年製作の映画)
4.2
驚いた。凄く良くて。

この作品に関するネット記事を幾つか読んで興味を持った。心が動くような監督のエピソードがたくさんあった。

自分は普段韓国映画ばかり見てるけど、
本作は質の高い韓国映画を見た後の納得感に近いものがあった。
何よりストーリーがきちんとしている。少年たちの過去に隠された秘密とヤクザの世界を描いたノワールサスペンスがきちんと成立している。予算の都合か描ききれていないものも多いけど観客の心を掴み続けるような芯があった。また全面福井県ロケを敢行し映画で都市の魅力を伝えることがきちんと出来てるなと感じた。※美しい景色を打ち出し過ぎてストーリー上の街の閉塞感は微塵も感じられ無かったのが仇になってた気も。

何気に村上淳、椎名桔平、佐藤浩市が出てることで泊が付いてる。自分が2000年代夢中で観ていた邦画に青年役でよく出ていた高良健吾、大東駿介、石田卓也が全員良い感じにアラフォーになり好演しているのも感慨深い。20年ぶりに再開した設定の中で3人が見せる複雑な心情と表情がとても良く、売れ筋イケメン俳優には出せない最高の演技を堪能した気持ちになる。

監督の次回作、楽しみです。
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