TakahisaHarada

グレムリンのTakahisaHaradaのレビュー・感想・評価

グレムリン(1984年製作の映画)
3.6
ファミリー映画というイメージだったので想像以上に過激で驚いた…笑 過激さのあまり笑えるところも多くて、モンスターパニックでありコメディでもあった。

序盤、ギズモだけの時間帯はちょうどファミリー映画っぽいファンタジーな空気感だったけど、キモすぎるグレムリンのサナギ以降不穏な展開に。
ビリー母の豪快すぎるグレムリン撃退(ミキサーで粉砕、電子レンジで破裂)、笑っちゃうぐらい吹っ飛んで大惨事になるディーグル夫人に始まり、ストライプ以外のグレムリンは映画館ごと爆殺、残ったストライプも日光で焼けただれて死ぬ…と最後まで過激。
終盤ケイトがしていた身の上話(サンタに扮した父が煙突で死んでいた)も壮絶すぎて引く。

ただ、観た後で調べたらこれでも当初の予定よりだいぶマイルドになった方らしい。元はグレムリンがバーニーを殺しビリー母を斬首し、あの先生は注射を何十本も刺されて死ぬ展開だったとのこと…。

人間が生み出すトラブルも、それを解決すべく立ち向かう戦略的思考や根性も両面描くのはよくある展開。本作の場合、グレムリンが巻き起こす負の連鎖にストップをかけるのは人間ではなくギズモで、その分人間=トラブルを生み出す種族、という側面が強調されてるように思った(ラストのミスター・ウィングの言葉からもそんな戒めの意図を感じた)。