逃げるし恥だし役立たず

グレムリンの逃げるし恥だし役立たずのレビュー・感想・評価

グレムリン(1984年製作の映画)
3.0
クリスマス・プレゼントとしてチャイナタウンの骨董屋で手に入れた不思議な動物モグワイが異常繁殖して町中を大混乱に陥れると云うディザスター・コメディ。
題材が稚拙でくだらない?80年代なら此れもまた良しで、ギズモの可愛さとグレムリンの馬鹿騒ぎとキュートなフィービー・ケイツを眺めてればいいだけの娯楽映画。モグワイを"水に濡らさない""太陽光にあてない""真夜中過ぎにエサを与えない"のたった三つの約束も反故にして飼育初日で大増殖、まあ凶暴なグレムリンも子供の悪戯の域を出ない悪ガキ程度だが、母親(フランシス・リー・マッケイン)にいきなり殺されたり、主人公ビリー(ザック・ギャリガン)には映画館ごと吹き飛ばされたりと少々気の毒なレベル。事の発端となるビリーに関しては論外だが、ヒロインのケイト(フィービー・ケイツ)も凶暴なグレムリンに普通に接客したり、クリスマスに相応しくない凄惨な昔話をしたりと負けず劣らずイカれている。モグワイが共産主義や核兵器や自由貿易主義の象徴とか云う話もあるのだが、スピルバーグがまたキモ可愛くあざといキャラを作り、海外の童話には昔から通りすがりに魅力的ではあるが途轍もなく面倒臭いモノをくれる爺さんが蔓延っているなと云うのが個人的な感想。