困ったちゃん

コーマの困ったちゃんのレビュー・感想・評価

コーマ(1977年製作の映画)
3.9
さすがはマイケル・クライトン先生。医療ネタの芸が細かい!そしてなかなかのスリル感!

大病院で働く女性外科医スーの友人ナンシーが技術的に簡単な手術中に昏睡状態に陥る。このあたりは渡辺淳一著“麻酔”を彷彿とさせたが、それはほんの一瞬であり面白さにおいては断然こちらが優っていた。

えっ?こんな手術で昏睡状態だなんて…と疑問を抱くスーは恐ろしいある共通点に気付く…。病院の縦社会に敏感な同じく外科医の恋人マークを尻目にグイグイ突き進む行動派のスー。見た顔だと思えば「まぼろしの市街戦」のヒロイン。どうりでカワイイ。生々しい医療現場は流石で食い入るように鑑賞。

つっこみ所は少なからずあるものの脚本が素晴らしい。小さな疑問がとんでもない真実を暴いていく過程にずっと不安を煽られる。不安の最高潮であるジェファーソン研究所は見どころでもあり、医療現場の未来を見ているようでもあった。
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