Narmy

マイノリティ・リポートのNarmyのレビュー・感想・評価

マイノリティ・リポート(2002年製作の映画)
3.7
2054年、ワシントンでは犯罪予防局で殺人事件が予知できるようになっていた。
すでに殺人のない社会になって6年がたつ。
犯罪予防局では3人のプリコブという予知能力者が三位一体となって予知をおこなう。
その予知された情報から犯人と被害者を特定し、特殊部隊が殺人を未然に防ぐために動く。
ここで働くジョンはある事件をきっかけにこの予知システムに傾倒していく。

この犯罪予防システムを全米に広めようとする動きに、本当にそのシステムは完全なのかどうかと司法省が調査に乗り出す。
このことで、ストーリーは思いもかけない方向に転がっていく。

「帰ってきたぞ」と言えば動き出す家だったり、縦、横、どこでも動く車だったり、未来の日常を観ているだけでも面白い。
以外にも緑も多く残されているし、人間らしい生活は保たれている設定に何となく安心する。
未来というのはどの部分が発展していくか、というかどの部分を選択し研究するかによって何通りもの発展の仕方があるんだな~ということをあらためて感じる。(傘の発展は誰も考えなかったんだろうな笑)

ただ、どんなに、どこの部分の科学が進歩したとしても、それを扱うのは人間なのだから、完璧なシステムを作ろうということになると一筋縄ではいかない。
どんなシステムにもどこかに穴があると思うと安易な科学への信頼はやっぱりこわいということを実感。

マイノリティリポート(少数意見)の扱いだったり、システムの穴だったりの設定は面白いしうまく考えられているとは思うけど、謎解きの部分はひねりがないし、全てが分かってしまってからが長くて間延びした感じ。
コメディ要素もあるにはあるけど面白くない。
何より犯罪予防局が殺人前に犯人を捕まえる方法が全くスマートじゃないところが1番残念。
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