想像を越える温かい良作。作り手の愛情と熱量が作品全体に染み渡っていてとても濃厚
確かな家族の物語でもあり不確かな家族が始まって育っていくという物語でもあり人との関わりを通して成長していく流動的で肯定的なヒューマンストーリーでもある。それらが複合的に過不足なく絶妙に描かれ中盤から回収されていく伏線(背景)も無駄がなく必要最小限な劇伴も非常に効果的
関西が舞台で関西出身俳優起用ということで勝手にコメディ要素多めと思っていたがどちらかというと真摯な人間ドラマ。勿論スパイスは効いてます笑
キャストが全員素晴らしい。江口のりこさんはこの人物の長年装ってきた表面的な部分や心の動きや本質といった今作の肝を見事に表現されていました
中条あやみさん演じる人物はどう見ても20歳には見えません、悪い意味ではなく作品上の言動やしっかりと芯の通った感じからしても。この人物を20歳に設定する意味があるのか？とかじゃあ実際に20歳に見える俳優を使ったらどうなのか？とか上映中に考えたりもしましたが結論は中条あやみさんしか考えられない一択でした笑
他キャストも魅力的で書きたかったけど長くなってしまうので
ちなみに脚本は大好きなドラマ「ルーズヴェルト・ゲーム」の脚本家の一人西井さん
家族の作品は沢山観てるけどこの二人は親子なのか兄弟なのか友達なのかはたまた夫婦なのか？！、、ってこんな目まぐるしい関係性あまり見たことないしそこが今作の見所でもあり
観終わって余韻と爽やかさの残るとてもオススメできる作品
