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名探偵コナン 100万ドルの五稜星(みちしるべ)のmaroのレビュー・感想・評価

4.0
2024年日本公開映画で面白かった順位:9/52
  ストーリー:★★★★★
 キャラクター:★★★★★★★★★★
     映像:★★★★★
     音楽:★★★★★
映画館で観たい:★★★★★

劇場版『名探偵コナン』シリーズ第27作目。
だいぶ遅くなったけどようやく鑑賞。
SNSで「あれを観た方がいい」「これを観た方がいい」など、予習必須のテレビアニメや劇場版がけっこうあって、それにけっこう時間かかった(笑)
全部合わせて100話分ぐらい観たかな。

で、今回の映画はもうキャラクターに全部持っていかれたね。
函館を舞台に繰り広げられる謎解き展開は面白かったけど、それ以上に「うおっ!あいつも出るんだ!」というキャラクターラインナップの豪華さよ。
テレビアニメ版の予習は、まさにそのキャラクターがもともとどういう経緯で出てきたのかを知るためにあった。

正直、ストーリー的にはテレビアニメ版のこのエピソードを観ていないとまったくわからないみたいなことはない。
ただ、後になればなるほど登場人物が増えてきて、ポッと出てきた人が気づいたらレギュラーキャラ化することもあるから、どのキャラクターがどの事件で関わったのかを知る上で予習はしておいた方がよいかと。
特にSNSで挙げられているエピソードは、怪盗キッドや服部平次がメインのものが多いんだけど、テレビアニメ版を観て彼らに対する愛着を増やしておくと、今回の映画のエモさが爆上がるする。
終盤の服部平次の行動に、「いやもうそれ25年ぐらい待ってましたけど!」と涙腺ゆるんだよ。

そうそう、『名探偵コナン』って30年近くテレビアニメやってるけど、劇中の時間経過がほとんどないので、観ている方は25年ぐらい待ってましたと思っても劇中ではそんなに経ってないっていう(笑)
だから、久しぶりに出てきたキャラクターに「ご無沙汰です」という絡みがあっても、「そいつ出てきたの何年前だよw」ってのもある。
例えば今回で言うと、北海道警の西村警部が出てくるんだけど、彼はテレビアニメだと第144話~145話の『上野発北斗星3号』(1998)、映画だと第8作目の『銀翼の奇術師』(2004)に出てくるから、「ご無沙汰です」つってもこっちとしては20年以来の再会だ(笑)

そして、エンディング後の映像には「マ ジ か !」と驚愕のサプライズ。
これはネタバレになるので言えないけど、マーベルのおまけ映像のように今後の展開に大きな影響がありそうな設定だった(やや今さらすぎる気もするけどw)。

そんなわけで、今回はキッドと服部のインパクトが大きすぎる話だった。
ただ、予習の量によってそのインパクトはだいぶ変わるかも。
テレビアニメや映画を100話分ぐらい観た自分でここまで楽しめたのなら、全話観ている人からしたら相当な感動作になるんじゃないかな。
前にNHKの『プロフェッショナル 仕事の流儀』で青山剛昌先生が、「ミステリーとラブコメのバランスが難しすぎる」みたいなことをおっしゃっていたけど、本作はその苦労の果てに作られた素晴らしいバランスだと感じた。
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