ごまかしオジサン

ドント・ルック・アップのごまかしオジサンのネタバレレビュー・内容・結末

ドント・ルック・アップ(2021年製作の映画)
4.0

このレビューはネタバレを含みます

見つけた彗星が地球にぶつかることになってしまうというシンプルな話が、その事実を発見した科学者視点で描かれている。

まもなく地球が滅びることを信じてくれない群衆と、真面目に掛け合わない政府やマスコミ。
その焦れったさを感じつつも、自分も同じような報道を見たら、それをすんなり受け入れられるのか疑問に感じながら見ていた。

彗星が迫り来る間に起きる、権力のある人たちの私利私欲を貪る姿や、名誉を手に入れた瞬間、それに群がる美人に惑わされる科学者など、人間の愚かな部分が描かれるばかりで、この物語の結末がどうなるのか。それだけを疑問に感じながら見ていた。

結果、主人公たちは、世界の終わりの瞬間まで、家族など大切な人たちとの団らんを楽しみ、自分がすでに何もかも持っていたことに気づくというラストだった。
最後、死を迎える瞬間は、地位も名誉も金も何も役に立たない。一緒にいてくれる人たちと楽しい時間を過ごせることの尊さを教えてくれた。
ただ、なるほどと思わされつつも、孤独に生きている人間は報われなさそうな終わり方だった。