United Statesは読んで字の如く州の集合体だ。
中央集権の日本基準で考えると判りづらいが、アメリカは日本の26倍と広い国土を持ち、州それぞれの経済基盤も事情も違う。
アメリカ政府は外交軍事を司るが、州政府は立法府を持ち内政が殆どで、人々の関心も州のとる政策に向かい、帰属意識も高い。
世界に目を向ければ、セパレーティストという分離主義を唱える人々がいる。
UKのスコットランドやスペインのカタルーニャ、カナダのケベックなど、元々人種や文化が違うのに併合されたことに不満を持つ人々だ。
その他ユーゴの例や、列強に勝手に線引きされたアフリカ諸国にまで及べば、もう混乱してしまう。
いずれにせよ現体制より離脱しても、勝算があれば分離したいと考えるのは不思議な事ではない。
今アジア人と黒人が多いカリフォリニアとヒスパニックが多いテキサスの西部同盟(New Mexicoと Arizonaはどこ行った？)の何が勝算であったのかは類推するしかないが、ITとアジア圏との通商と地下資源かも知れない。
それが喧嘩っ早いアメリカで起きればこうなるって発想だろうか？
ひょっとすると自国本土はほぼ外国から攻撃を受けた経験もないくせに、世界各地で散々軍事介入してアメリカのジャーナリストたちに飯の種を提供しているアメリカそのものを揶揄したブラックコメディであるなら、結構意欲的で風刺の効いたA24作品とも言える。
でもA.ガーランドってイギリス人だよね？
