【リアル・ペインとは何か】
現在のイスラエルの行っていることを鑑みるに、僕にはかなり皮肉に満ちた作品のように思える。
ネタニヤフ首相は、ポーランド系ユダヤ人だ。
現在のイスラエルは1948年ユダヤ人が建国した国家だが、建国を急がせたのはホロコーストであることは間違いないものの、当初から建国に参加・パレスチナに移住したしたのは「ポグロム」と呼ばれるロシア人によって迫害されたソ連や東欧のユダヤ人が中心だ。ホロコーストを逃れた人は、600万人ものユダヤ人がナチスによって殺害されたことからも分かる通り、わずかだったのだ。しかし、自らがポグロムではなくホロコーストの被害者としてふるまうことは、大きな意味があった。
映画を観て分かる通り、リアル・ペイントは孤独であることだ。
そこから何を感じるかは、人それぞれだとは思うが、敢えて孤独になるようにふるまうことにどんな意味があるだろうか考えてしまった。