あまりの重々しさ、描かれていることの痛ましさに始終胸が締めつけられるような作品。カナダとアメリカの先住民(ネイティブ・アメリカン)の居留地でかつて、子どもたちを強制的に収容し、白人側の論理(ネイティブ・アメリカンは汚い、劣っているなど)を押しつける教育をした上、性暴力や肉体的虐待などを加えるなどの鬼畜の若き所業をしていた聖職者たちがいた。その実態を告発するドキュメンタリー。制作、追及する側に回っているのはネイティブ・アメリカンの方の子孫なよう。細かい資料にあたったり、サバイバーに証言を取ったりと、実に論理的。事実を一つ一つ明らかに積み上げることで、残虐な史実を露わにする。サバイバーたちの表情が一様に重苦しく、トラウマから沢山のひとが自死に至ってもいるということに驚愕する。
だが、重苦しいのにどこか神話のような美しさや神々しさを感じてしまう映像。ディズニープラスという娯楽満載の配信チャネルにぶち込まれたことに感謝したい。