りょうすけ

オーメン:ザ・ファーストのりょうすけのネタバレレビュー・内容・結末

オーメン:ザ・ファースト(2024年製作の映画)
3.0

このレビューはネタバレを含みます

「オーメン:ザ・ファースト」

1976年公開「オーメン」の前日譚で悪魔の子ダミアン誕生の秘密に迫る物語。孤児として育てられた主人公マーガレットが赴任してきた教会で謎多き少女カルリータに触れていく中で、様々な怪事件が巻き起こる。主人公は破門処分を受けたブレナン神父からカルリータの出生記録を手に入れて欲しいという依頼を受け、記録を手に入れるが、同時にカルリータと自身が反キリスト教的な儀式の流れで悪魔の子の母体として作られた存在であることを知る。

つまりダミアンの実の母親の物語であり、悪魔の子は偶然生まれた産物ではなく、人為的に作られた存在であったということだ。しかもダミアンは双子の片割れで、オリジナルでグレゴリー・ペックが演じたロバート・ソーンのようになったことすら教会の計画の内だったということが明かされる。この辺の話は「オーメン2」以降でも触れられていたのだろうか。映画自体を観ようとは思わないが、そこだけは気になる。

PG12の割には、ゴア描写も満載でそれなりには楽しめたのだが、出産のシーンで女性期にボカシではなく、モザイクがかけられていたのは興ざめ。規制上、何かしらの物体が膣内にある状態に対しては処理を施さなければいけないのだろうし、仕方のないことではあるが、もうちょっとやり方があったのではないかと思ってしまう。そもそもこれアメリカではどういう編集がなされているのだろうか。海外版を輸入してじゃないと検証できなさそう。

暗い部屋で焼身自殺したシスターの変わり果てた姿が現れるシーンと教会の前で事故を起こした車の中からなんとか出てくる受胎したマーガレットのシーンはジャンプスケアとかなしに恐ろしいシーンで、ここ最近のホラー映画の中でも最恐だったと思うが、やはりオリジナルの面白さには到底敵わなかった。

ラスト、ブレナン神父がマーガレットに子供の名前がダミアンであることを伝えるシーンはすごく良かった。この続編がオリジナルの「オーメン」であるが、本作も続編が作られそうな流れで終わっていたので、多分続きを作る予定はあるのだと思う。この手のシリーズにしてはRotten Tomatoesのスコアも70越えなので、企画が通りさえすれば、可能性は十分にあるのではないだろうか。
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