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No.10のxoのレビュー・感想・評価

No.10(2021年製作の映画)
2.0
どこかにとどまったり予想の範囲に収まろうとせず、物語は常に動き続けているため退屈はしない。ここからどう展開していくんだろう?、これはなんだろう?、がひたすら続く。

ただ実際のところ、見終えた後に手に残るお土産が少ない。。
思いもしないところに連れて行かれる快楽というよりは、問題が解決されない宙ぶらりんな感覚のまま、予想外の方向に進んで終わった、って感じ。

作品前半と後半とでは文字通り内容がぶった切られている。つながっていないようでいて実は話はつながっている、的な解釈もありうるとは思う。ただそれ以前に、序盤のリアリスティックな描写の積み重ねや、メタ構造(演じること、他者を見ることと見られること)への目配せが前景化していたことなんかからすると、拍子抜けしてしまう。奇天烈ではありながらも不可思議な領域はそこまで残さず、作り手の"言いたいこと"がわりとわかりやすいというバランスもどうかなと思う。。

ここ数年の作品だと「夜を走る」「メモリア」あたりを想起。
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