YasuhitoArai

ZのYasuhitoAraiのレビュー・感想・評価

Z(1969年製作の映画)
3.6
コスタ・ガヴラス監督作品。
ジャック・ペラン製作。ラウール・クタール撮影。
アカデミー賞外国語作品賞受賞作品。
地中海に面した軍事政権下の国で、イヴ・モンタン演じる左派で平和主義者の代議員Zが暗殺される。軍や警察は自動車による事故であると片付けようとするが、ジャン=ルイ・トランティニャン
演じる予審判事が調査を進めると、暗殺を裏付ける証言が出てくるが・・・という話。

1963年王制下のギリシャで実際にあった平和主義者グリゴリス・ランブラキスの暗殺事件に基づいた作品。

イヴ・モンタン演じるZが暗殺されるまでと、暗殺されてからの予審判事の真相究明を描く。暗殺されるまでが描かれているので真相は観客に分かっている状態。その真相が軍や警察により揉み消されそうになるという部分が強調される。取り調べはジャック・ペラン演じる新聞記者の聞き込みや、判事の聞き取り等証言が中心。証言が映像となって説明される。たんたんと軍や警察の関与が暴かれていく。

暗殺前の暴徒をドキュメンタリータッチで映したところと、走るトラックの荷台でのもつれ合いのシーンが良かった。
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