「Z」に投稿された感想・評価

K

Kの感想・評価

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撮影:ラウル・クタール。ギリシャ政治家暗殺事件・ラムブラキズ事件がモデル。
今のギリシャも極右政党が出て来て(まぁ世界的な流れでもあるが)この映画のラストが地続きになってるかの様。グラサンをかけたトランティニャンがパゾリーニに見える。
『Z』は、1969年 のアルジェリア /フランス 共同制作映画。1963年に王制 下のギリシャ で起きた自由主義者グレゴリス・ランブラキス 暗殺事件をモデルとしたヴァシリ・ヴァシリコス の小説を、コスタ・ガブラス 監督が映画化した。とWikipediaにのっている。むかし、「戒厳令」と共に月曜ロードショーで観たような。イレーネ・パパスがでてることがこの映画の舞台が、ギリシャな感じが漂う。ベルナール・フレッソン が出ていて、この人「フレンチコネクション2」のポパイの相棒だった。製作には、ジャック・ペランが関わっており、若い時から政治的な作品に関心があったのだと解る。右翼なゲイが面白いスパイスをこの作品に与える。群衆シーンは、見事だ。コスタ・ガブラスの出世作で「羅生門」のようなサスペンスと政治が絡む稀有な作品。
CHEBUNBUN

CHEBUNBUNの感想・評価

3.0

【弾圧・妨害・陰謀に負けずに戦う人々】
2009/12/18(当時中学3年生)の感想

実際に起きたランブスキ暗殺事件を基に軍事政権の恐怖を浮き彫りにした問題作。地中海に面した架空の国でZ氏を中心とする反政府派が集会を開くため、政府の圧力に立ち向かっていた。なんとか集会を開くものの、Z氏は暴漢に襲われ死亡する。警察と憲兵隊は自動車事故と発表する中、Z氏の友人たちは圧力に負けず、Z氏の死因について調査を始める、、、。ドキュメンタリーっぽく、やたらとリアルでニュースを観ているようだっ世界ではこんなに荒れている国もあるんだと思った。
今ではもう入手困難になってしまっている作品。オスカーもカンヌも制覇してるのにこの有様。再販求む。

てなわけで英語字幕で全編を見たせいで体力がかなり消耗してしまったが、社会的サスペンスの傑作と呼ばれるだけあってハイクオリティな映画だったので飽きずに楽しめた。

映像の撮り方が非常に上手く、カメラワークや編集など全く古臭さを感じない腕前は現代的な目で見ても素晴らしい表現だと感じる

ストーリーの疾走感も多大なインパクトを残していて、ドキュメンタリーにしか見えないくらいリアルな脚本や演技は圧倒されるほど凄まじかった!

政治の裏側をひるまずに描いた作品。
これが50年前だと。すごいわ。
再見予定。

このレビューはネタバレを含みます

ラスト、予審判事の冷静な起訴連発は圧巻!
そして、結局は暴力の前に潰される虚しさ!
No.497[Z氏は生きている…その遺志が…] 80点

大変不謹慎なことを言ってしまえば、2013年の生誕80年を記念して廃盤になっているソフトが復活するだろうとオデッサ少年は考えていたのだが、そんなこともなく7年の年月が経ってしまって今に至る。最新作『Adults in the Room』が昨年のヴェネツィア映画祭で上映されるなど最近まで細々と映画を撮っているらしいが、全然関係なさそうな1968年カンヌ映画祭粉砕事件やらクルーゾーの頓挫した映画のドキュメンタリーに出てたり、昨年の釜山映画祭に来てたほぼ唯一の白人ゲストだったりと"暇な人"というイメージが私の中にある。いや、まぁ暇ってわけじゃないんだろうけど。本作品は五月革命の翌年にカンヌ映画祭に出品され、審査員賞と男優賞を受賞した。ジャン=ルイ・トランティニャンは同じく出品された『モード家の一夜』にも出演している。

グリゴリス・ランブラキス暗殺事件についての小説をガヴラスが映画化した、彼のキャリアで最も有名な作品であり、『告白』『戒厳令』と続くモンタン三部作の第一編。反政権的なZ氏、及び彼の暗殺事件を捜査する"無垢なる"予審判事を徹底的に弾圧する警察組織の腐敗っぷりに今の日本を重ねてしまい暗い気持ちになる。陰謀やら人物関係やらが入り組みすぎてて、VHS画質での鑑賞だと顔判別能力が低い私にはキツかったが、それでもZ氏の妻の記憶をサブリミナル的に挿入するなど題材で開き直ることはしないように工夫している点は散見された。

この時代のギリシャの映画はほぼ観たことなかったので、東欧諸国と同じことが起こってて驚いた。もうちょっとダイナミズムが加わればワイダの"男"シリーズに肉薄するのかもしれないが、実録ものとしても『アルジェの戦い』ほどの興奮は得られず、微妙な温度を保っていたのは不思議。

結局、鑑賞後に"バベルの図書館"にあったクライテリオン版をちょっと観てみたが、思わず"いや画質!"と叫びたくなるくらいキレイになってた。最初からこっち観とけばよかった。二回も観る気にはなれないが、ちょろちょろ観る限り色味は好み。VHSじゃ色とか贅沢言ってらんないので。

※昨年の釜山映画祭に来てた欧米圏のゲスト、『キング』のプレミアにシャラメたち、『レ・ミゼラブル』の監督主演コンビ、『Fabulous』の監督主演二人がいたのは憶えてる。ガヴラスは誰かと公開トークみたいなのしてたけどガッツリ被ってたし興味もなかったので行かなかった。
alex

alexの感想・評価

5.0
音楽がとても美しく、心に残っています。
#ミキス・テオドラキス
コスタ・ガヴラス監督作品。
ジャック・ペラン製作。ラウール・クタール撮影。
アカデミー賞外国語作品賞受賞作品。
地中海に面した軍事政権下の国で、イヴ・モンタン演じる左派で平和主義者の代議員Zが暗殺される。軍や警察は自動車による事故であると片付けようとするが、ジャン=ルイ・トランティニャン
演じる予審判事が調査を進めると、暗殺を裏付ける証言が出てくるが・・・という話。

1963年王制下のギリシャで実際にあった平和主義者グリゴリス・ランブラキスの暗殺事件に基づいた作品。

イヴ・モンタン演じるZが暗殺されるまでと、暗殺されてからの予審判事の真相究明を描く。暗殺されるまでが描かれているので真相は観客に分かっている状態。その真相が軍や警察により揉み消されそうになるという部分が強調される。取り調べはジャック・ペラン演じる新聞記者の聞き込みや、判事の聞き取り等証言が中心。証言が映像となって説明される。たんたんと軍や警察の関与が暴かれていく。

暗殺前の暴徒をドキュメンタリータッチで映したところと、走るトラックの荷台でのもつれ合いのシーンが良かった。
Redick4

Redick4の感想・評価

4.4
滅茶苦茶テンポのいいポリティカルサスペンスが2時間弱続いた後に地獄のようなエピローグが待っていた。
最近の映画だが、「未来を乗り換えた男」はベースの一つとしてこの作品を使ってそう。
この時のトランティニィヤンはとてもかっこいい。
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