段ボール箱

めまいの段ボール箱のネタバレレビュー・内容・結末

めまい(1958年製作の映画)
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このレビューはネタバレを含みます

何重にも面白い…!
幸いなことに物語の顛末をほぼ知らないまま視聴できたのもよかったかもしれない。

職務中に起きた事故がもとで高所恐怖症(めまい)に苛まれる主人公のもとに、友人から持ち込まれる「妻を監視してほしい」という依頼。
中盤までは自殺願望を持つブロンドの美女との許されない恋に落ち、報われぬまま幕切れを迎えるロマンチックな作品…かと思わせておいて、悪夢のようなネタバラシを含む第二部が始まる。
サスペンスでありながら対人関係/ロマンスにおける最も醜悪な部分(他人に対し勝手な自分の理想を抱く)を実は主眼においているのが面白い。

ネタバラシを踏まえて主人公とヒロインがそれぞ
れ取る行動までしっかり描かれているのが良かった。

構成の秀逸さ、ひっくり返される展開をもつ映画の祖を見れてよかった。