「20世紀最高の物理学者」と評されるアインシュタイン。そんな彼から見たWW2そして原爆の歴史を描く。
『オッペンハイマー』で戦争と原爆、科学者の関係に興味を持ち、Netflixで見つけた『アインシュタインと原爆』。
戦争に対するアインシュタインの姿勢は自国を追われた哀しさと平和を望む覚悟がじんわりと滲み出ているように感じた。
そして、平和のためには戦う。この強い意志のもとでユダヤ人の支援金イベントや大統領に対する進言など権力を持つアインシュタインだからこその行動が印象に残った。
けれども、WW2で最も悔やまれることは原爆が生まれてしまったこと。本作でも『オッペンハイマー』でも言及されていたのが、ナチスが創る前に…ヒトラーに強大な力を持たせる前に米国が創るという考えのもとで開発が進められていたはずが、蓋を開けてみたらナチスは創れなかった。未来は不確定だからこそどうしようもない部分ではあるけれども、アインシュタインの言うとおり無用なパンドラの箱を開けてしまったとしか言えない。