Smoky

イカとクジラのSmokyのレビュー・感想・評価

イカとクジラ(2005年製作の映画)
3.7
親が子供だと、子供が親の役目を引き受けざるを得ない。しかし、手本や心の準備もなく大人にならざるを得ないねじれた環境は子供の心を蝕む…。いわゆる「毒親」を持つ子供を描いた作品。

成功体験や自信を得る機会に恵まれず、話す言葉の殆どがネガティヴで評論家、肥大化したエゴを他人を貶めることでしか満たせず、(妻を含めた)異性とのコミュニケーションに致命的な欠陥を抱えた父親…ノア・バームバック監督の作品に多く登場するこの父親像は、彼もまた「毒親」の被害者であることを示している。

それにしても、20歳頃のジェシー・アイゼンバーグの醸し出す「ちっちゃいベン・スティーラー感」にびっくり!
ノア・バームバックの映画には、こういった神経質で壊れかけた男がよく似合うw
Smoky

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