ひでG

幕末太陽傳のひでGのレビュー・感想・評価

幕末太陽傳(1957年製作の映画)
4.0
観てなかったです、、
よーやく観ました名作シリーズ②

川島雄三監督。大衆的な多ジャンルの作品群の中には、驚くほど鋭い社会や人間への洞察力に富んだものも多い。

その中には、殆ど上映されていない作品もある。自由研究のテーマに!いつか観ていない作品群にもトライしてみたい監督のひとりだ。

本作は、川島雄三作品の中でも一番有名なものだ。(作品名はかねがねお聞きしていました😅)

幕末の品川宿の遊郭が舞台の群像劇だ。

幕末の世の中のエネルギッシュな雰囲気を見事に描いている。

そのお店には、連日、討幕・攘夷をもくろむ長州藩の武士たちも集まっているのだが、(高杉晋作役に石原裕次郎)

幕末の志士たちも、あくまで、混沌とした社会の一角、そう脇役のひとりなのだ。

この作品では、遊郭に集まる庶民やそこで働く人々の、
時にパワフルな、時に滑稽な、時に哀れな

ドタバタとした出来事がどんどん出てくる

そんな濁流をスイスイと渡っていく人物を演じるのが、フランキー堺!

この人、時代的には、植木等や渥美清さんらとほぼ同年代だと思うが、フランキーは、あまり取り上げられることが多くないが、、

すごいっす!フランキー堺さん!

唯一無二、他に代わりがない存在の俳優さんだと思う。 
圧倒的なパフォーマンス力!

多彩な人物群像の中で、フランキー堺が演じる、世渡り上手の左平次。

時代の流れをスイスイと渡っていく
軽やかさは、そうか!落語の主人公なんだね。
落語の世界から飛び出してきたんだ!

ラストは、そんな落語の主人公が混沌とした世の中を飛び出していく、突き抜けた感じもとても良かった!
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