幕末太陽傳の作品情報・感想・評価

「幕末太陽傳」に投稿された感想・評価

30年ぶりぐらいに鑑賞。
冒頭から、なんとも洒落た演出。
戦後、の東京の風景から一気に幕末へ。

相模屋という遊郭をグルグルと人間模様が展開する、ってのは今で言う三谷幸喜的な演出、あるいは宮崎駿の「千と千尋の神隠し」にも近い。

落語の「三枚起請」や「品川心中」の話もあり。
というわけで、この30年で随分とこの作品に慣れる下地を学んだのだなぁと感心。

ニヒルな笑顔の陰に闇を孕んだ主役のフランキー堺。
面白いながらも、やっぱり怖い。

石原裕次郎ってそんなに好きじゃないのだけど、高杉晋作とスケール感と、同じくバチバチの久坂玄瑞の小林旭。

豪華キャストの配し方が楽しく、しかし、話にはどこか不穏さとSF感がつきまとう。

という点で、川島雄三監督というのは、実に私小説的に、自身の気分のようなものを無造作に作品に反映させる作家気質なんだとすごく感じた。
何百年脈々と続く、日本の舞台芸術の粋の一つが、ここにあるのかもしれません。

みどころ:
娯楽として至高の群像劇
極上のバッドエンド
幻のラストシーン
逃避が深々と残す爪痕
落語の予備知識持参推奨

あらすじ:
品川のお茶屋街と言えば、かつて吉原と渡り合った遊郭。店主、雇用人、客、通りすがりに至るまで出汁にして、無数の小噺を生んできた。しかし1958年、赤線取締法が制定され、長い歴史の幕を閉じることとなった。
物語の舞台は、そんな品川宿の女郎屋。時は幕末、250年続いた泰平の世が終わろうとしていた動乱の日々。
ある日そこで無銭飲食した佐平次という男が、代金を住み込み労働で支払うと言い出した。最初は相応の扱いだったが、チップさえ渡せば何をさせても見事な成果を残すものだから、いつの間にやら困った時の佐平次に。人の間をすいすいと、ウィンウィンになるよう上手いこと、その度財布はちゃりんちゃりん。たらふく蓄えて何にあてるか聞いてみれば、自身の薬代だという…。

終わりゆく赤線地帯で、終わりゆく江戸時代に、終わりゆく主人公を、終わりゆく監督が撮ったという、強烈に詩的な奇跡の一本。必ず訪れる限りと対峙せず、向こう見ずに逃げ続けるとは、まさに必死の行い。天才的な機転と要領で世間を転がしていた男の、瀬戸際で晒す無様で愚かな後ろ姿が脳裏に焼き付いて仕方ないのは、その濃度が愛や美や粋ほど濃く、その闇が光ほど深いからでしょう。

“限り”そのものに負け戦を仕掛け続けるという無限の所業は、いつの世も何も残さず完結しているにもかかわらず、まだ終わりを見ない生きざまなのかもしれません。個人的圧倒的邦画最高峰。
日本映画屈指のR&B。
リズミカルな喋りとシーン展開に心踊る。
たゆまぬリズムで畳み掛ける群像劇は、やがて荒地のようなラストシーンへ。画面から発散されるとてつもない生気にあてられる。
皆さんが「面白い!」と口を揃えるの本作。... 台詞が聞き取り辛い...。デジタルリマスターで画面は綺麗になっても音は...。高杉晋作が出てくるけど完全に創作なのであまり気にしてはいけない。本当にストーリーが頭に入ってこなかったんですよ...
u

uの感想・評価

4.5
すげー面白い。左幸子と小沢昭一の心中するくだりとか笑い転げた。

没になった幻のラストも見てみたかったなぁ
会話のテンポ、動作、めちゃくちゃテンポ良くておもしろい。
落語を知ってたらもっと楽しめるかも。
TSUBASA

TSUBASAの感想・評価

2.5
短文感想 58点
これはちょっと参りました。日本映画史に残る名作でして、平均スコアも4.0を超えているという作品なのですが、いかんせん延々とコメディ時代劇が続いたので自分には全く合いませんでした。タイトル通り幕末の品川にあった遊郭、相模屋を舞台とした作品。遊郭であるのですがシビアな描写は全くなく、その辺りは安心して観れるのですがいかんせん微妙。かつグランドホテル式で話は進むので個人的には淡々としている印象でした。まあ、名作と誉れ高いのでこの意見は少数派意見とみなしてください。
フランキー堺すごくいい。スタニスラフスキーのいう「適応」そのまんまやった。楽しい映画。

左平次がずっと咳をしてる。なんなんやろう。

GHQの検閲が終わって3年後に、異人館焼き討ちをこんなに楽しくやってしまうのは痛快やね。いつの時代も反逆は楽しい。
哀しみを背負った人々をこんなにもいきいきと
フランキー堺は泣かせる!
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