ニクガタナ

ザ・レイプのニクガタナのレビュー・感想・評価

ザ・レイプ(1982年製作の映画)
3.5
昔地上波深夜放送でこっそり観た本作を再鑑賞。レイプ被害に遭った女性を描く社会派法廷劇。誇張してるのかもしれないが、警察に、弁護士に「あーこうゆうこと聞かれんだ。そりゃやだなぁ」と男ながら実感。屈辱の二段重ねなまさにセカンドレイプ。田中裕子目的で観たわけですが、ヤラシイ気持ちで観る作品ではありません。そもそもレイプとか大の苦手。本作のレイプシーンも嫌悪感しか湧かないが、他のシーンで魅せる田中裕子の脱ぎっぷりのよい裸体がすごく綺麗。撮り方も上手くてほんと美しく、表情もすごく良い。時折見せる笑顔が輝いてる。私はこれを観たって書くだけでけっこう勇気が要りました。性被害に遭われた女性が被害を訴えるのにどれだけ勇気がいるかを想うともう…。携帯電話の普及前、虚しく響く黒電話が印象的。彼氏役の風間杜夫以下、男性俳優陣のキャスティングがばっちりハマって上手い。特に被告の弁護士がいい感じに気持ち悪く存在感あって感心。多彩な劇伴もいい仕事してるし脚本もいい、観応えある東陽一監督作。
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