「笑いのカイブツ」の演技が素晴らしかった岡山天音出演作にして、夫々の監督の初劇場長篇作品というニッチな縛りで三連投。岩松了に三石研、美保純に水野美紀とデビュー作でこんな名優揃えてCM出身森ガキ侑大監督優遇されてんなぁ。小野花梨まで出てる素晴らしいキャスティング。主演の岸井ゆきのが透明感あって可愛い。おじいちゃんが死んだ瞬間、昼から自宅で彼氏とセックスしてた罪悪感に苛まれる主人公が、インドに死体がゴロゴロしてないように、葬式で皆が悲しむでもないことに気づく、家族親族と向き合う4日間の物語。祖母の痴呆表現とか、父親と叔父との兄弟喧嘩とかそれっぽい止まりな無難な描写で若さを感じない器用な演出。つまらなくはないが響くものはない。お目当ての岡山天音は引きこもりの浪人生役をちょっとやりすぎな不器用ぶりで演出されてて一寸気の毒。東京から終電に乗り損ねて火葬に間に合わなかった気仙沼の祖父の葬式。大好きだったけど確かに全く悲しくなかったなぁ。ごめんねおじいちゃん。
