イチロヲ

スクワームのイチロヲのレビュー・感想・評価

スクワーム(1976年製作の映画)
3.5
高圧電線の電流が地上に流されたことにより、大量の養殖用ワーム(=ゴカイ)が凶暴化してしまう。人間の不快感を煽ってくる「蟲」を題材に扱っている、パニック映画。

舞台はジョージア州の田舎町。冒頭で中心人物が紹介されて、少しずつ前兆が見えてきて、品性が卑しい人間から順番に襲われていく。パニック映画の紋切り型だが、撮影に「本物の蟲」を使っているため、トラウマ度が高い。

主人公の青年は、見た目こそ草食系のギークだが、中身は典型的なアメリカン・ヒーロー像となっている。頭脳明晰であり、適格な判断ができるため、良くも悪くも「こいつがいれば大丈夫だなぁ」という安心感が先行する。

ワーム接近時の「ポヨポヨポヨ」というシンセサウンドと、ワーム襲撃時の「キエー!」という鳴き声がツボに入る。「高圧電流の恐ろしさは、スクワームから学びました!」と胸を張って言える大人になろうじゃないか。
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