キューブリックの中でもホラー映画のこの作品だけは今までずっと避けてきた。が、どうしても内容が気になってついに観てしまった。終始鳴っている不穏な音楽、不気味な映像表現、狂気に染まっていくジャックとそれを囲む異界の住人たち。初見ではとにかくその映像に釘付けになり、恐怖というよりも常に緊張に支配される感じだった。よって、観終わるとどっと疲れが出てしばらく何もやる気にならなかった。それぐらいインパクトのある作品だった。キューブリックの作品は良い意味でも悪い意味でもトラウマを残してくれるモノが多いが、この作品も間違いなくその部類に入る。時計仕掛けのオレンジなどでもそうだったが、2回目以降の方が落ち着いて観られる分、違った見方ができて面白いと思う。元気のある時に昼間にまた観てみたい。
