tetsu0615

シャイニングのtetsu0615のネタバレレビュー・内容・結末

シャイニング(1980年製作の映画)
3.5

このレビューはネタバレを含みます

ドクタースリープに向けて鑑賞

ジャックニコルソンの次第に狂気に満ちていく様が秀逸なこの映画
ホテルという大きな空間とその奥行きと広さゆえの"何か起きそうな空気"がジワリと伝わり、物語の緊張感を引き付ける。ダニーが見る双子の少女やREDRUM、バスタブからの老女などホラー描写や演出の盛り上げは良いのだがその辺の謎は解明されていないので続編でその辺りをどう扱うのか楽しみたい。
ダニーの超能力"シャイニング"やトニー?の存在などもどう扱うのか楽しみである。
不穏な空気を徐々に盛り上げ、狂気に満ちた悪夢を描いた名作。

作家志望のジャックはホテルに管理人として家族と共にやってきた。そのホテルはかつての管理人が家族を殺してしまったという惨劇が起きたホテルのようだが、彼は気にしてはいなかった。ただ、息子のダニーはこのホテルに巣くう邪悪な何かの存在に気づき始め…

冒頭からロングショットな空撮でこのホテルの孤立感を映し出す。そこからジャックの管理人としての赴任、その為のホテルの案内、ダニーの"能力"の描写など、後半に続く舞台設定などを分かりやすく見せつつ、伏線もばら蒔くように物語は進む。倉庫なんて後々出てくるんだろうなぁと思ってしまった
ダニーの能力やホテルについて知っている重要人物ハロランもここで登場。
そして、家族だけのホテル。三輪車で進むダニーを追うカメラ、引きのショットでこのホテルの疎外感というか広さゆえの不気味さ、不穏さを絵的に見せてくれる。
双子の姉妹や237号室なども登場しつつ、次第に精神を病んでいくジャックの変化ぶりが徐々に見え隠れするのもこれまた緊張感漂うのが良い。
ホテルに住まう悪霊?たちの誘いなのか、妄想なのか、いるはずのないバーテンダーとの会話、酒に溺れゆくジャック、襲われるダニー…少しずつ家族の間にも不穏な足音が近づき、ついに…ジャックが狂気を纏いながら迫りゆく姿、印象的なジャケット写真にも使われたドアのシーンなど、ジャックニコルソンの熱演が大きくインパクトを残してくれる。
ラストで写る写真にいるジャックの姿、考察記事によれば、これは生まれ変わりを示しているらしい。
てっきり、ジャックは写真に写っている時代を再現しながら過ごしホテルに蔓延している悪霊たちの一員になってしまったのかな…なんて思っていたら違いましたね笑

冒頭の空撮から終盤に至るまで不穏なBGMと奥行きのあるショット、不穏さを加速させる演出の数々、ジャックニコルソンの狂気に満ち溢れた演技…ホラー映画、スリラー映画の金字塔ともいえる名作。
ドクタースリープがどのような続編になっているのか楽しみだ。
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