今年見た映画の中で一番緊張感があり、冒険映画の趣も備えた拾い物でした(監督と上映後に直接お話できました)。
心平の目線で見ると、小さな冒険ものですし、彼がこの先どうありたいか、自分の足で模索している「自分探し」の側面も観ていて感じられました。劇伴の使い方もそう感じたからこその、倉庫内での心平といちごはホッと出来ました(アレを模してたのが特に)。
殆ど最小限の劇伴で構成し、長回しも多用しているとても静かな作品ですが、安直な分かりやすさをことごとく蹴っている、とっくに壊れた家族ドラマであり、ヒューマンドラマです。
無意識に心平を腫れ物にしてしまう父親やその周囲の人たちを責めないで、いちごが心平の横にしっかりと座ることで、個人と個人が同じ目線で、同じ歩幅で前身するクライマックスも含め、久しぶりに遭遇できた素敵な単館映画です!
監督と直接話せたことも込みで感謝です!