J四郎

死霊のはらわたIII/キャプテン・スーパーマーケットのJ四郎のレビュー・感想・評価

4.0
この邦題からはコレが「死霊のはらわたⅢ」だとは気付かない。
原題ではアッシュVS暗黒の軍隊ってかんじ。
前作のラストからの続きという事になっている・・・
が、アレなんだか始まると状況が違うぞ?

これは短いスパンで再鑑賞して初めて分かったが、中世にタイムスリップした状況は変わらない。しかし、前作のラストではヒーローとなって終わっていた。が、今回はいきなり騎士団に捕まっておる。
それもスラムのガキから王になった感じの人にである。

前作の2もコメディ色の強いホラーだったが、更にお笑い要素が強まっている。その上、ジャンルでいうとファンタジー映画に近い。
前回も後半に強くなったアッシュだが、さらにパワーアップしている。チェーンソーをジャキン!と装着して死霊をなぎ倒し(どんな原理で動いてるんだ?)Sマートのスポーツ売り場で販売しているらしい銃をぶっ放し大暴れ!その上、ロボアームまで作るわで何でもアリ。
ほとんどスーパーヒーローばりにお強くなってます。

しっかし強くなったといっても、中身はアホのアッシュのまま。マヌケな一人芝居も健在。風車小屋ではまたくっだらねーコントが観れますヨ。
チビアッシュやニセアッシュまで現れてヤリタイ放題!
あ、サム・ライミの大好きな(?)死霊に取りつかれたババアもちゃんと居ますのでご安心を。
今回の悪ノリはこれだけに留まらない。
原題にもある暗黒の軍隊が蘇り、気の毒なアーサー王の城を襲撃する。コレもアッシュがアホなせいなんだけど・・。

クライマックスでは騎士と骸骨軍団の戦争になる。この時代の他のファンタジー映画よか出来がええんちゃう?ってほどの大規模戦闘!
ハリーハウゼンを彷彿とさせるガイコツ軍団のストップモーションアニメが楽しい。
対するアッシュ率いる騎士団も科学の力で応戦。バットモービルならぬ、アッシュモービルっぽいのも大活躍。

マッチョなヒーローになって頼もしくなったアッシュだが、相変わらずアホなのでラストも何かやってくれるやろ?と思ったら期待通りメチャクチャなオチを付けてくれます。
でも、邦題のキャプテン・スーパーマーケットって何ジャロ?と最初に観たとき思った。

実はDVDに収められていたラストはディレクターズカット版で、劇場公開版のラストというのが別にあったのだ。それは特典映像の方にあって、こっちの方がキレイなラストになっている。そのアッシュの姿を見ればなるほど~と邦題の意味も解ります。
どっちのオチが良いかは人によって意見の分かれるところかもしれない。

最早ホラーですらないので、コメディ色の強いファンタジー映画としてなら、かなり楽しい作品。
サム・ライミのノリが合うなら楽しめる事間違いなし・・かな?
J四郎

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