2連続イタリア映画。今度はベルトルッチの監督デビュー作。
師であるパゾリーニの原案をもとに仕上がった脚本は、若者たちの無軌道な身勝手さを一貫して捉えていたが、ベルトルッチが「羅生門スタイル」をモノにできていたかと言う問いには、個人的にイエスとは言いたくない感じ。
露悪的で、卑しい下心満載の作風は如何にもパゾリーニの影響と言った趣き。
本来こう言うのって「羅生門スタイル」と相性いいと思うんだが、何だかんだ脱線も多くて、「証言の食い違い」を楽しむことはできなかった。
まだ何者でもなかった若造の時点でこんな完成度の高い作品を世に送り出せたのは凄いが、自分にとって面白い作品ではなかったよ。