はっきり、コーエン監督が好きなんだなぁ、俺。と、認識した映画。映画館で観ました。うん、こういうのすっごく好き。バートン・フィンクの時は衝撃的劇場体験だったので、その体験の方が、映画の体験よりも上回ってしまって、という部分があったし、何よりその時一緒に行った彼女の思い出補正もかかっているが、ハッキリこの「ファーゴ」からファン、と言えるようになったと記憶している。
とにかく仕掛けが、フックが利いてる。１番最初の「これは実話である」からしてフィクションだって知ったのはかなり後になってからだったし、玉突きで展開していくコメディなのに、指さして笑うには不謹慎な感じという少し複雑な感情が湧きたつ瞬間が多いし、まぁダメな男ばっか出てくるのもそうだし、出てくる役者さんのリアクションでも笑わせてくるのがタマラナイ。
スティーブ・ブシェミもウィリアム・H・メイシーも良いけど、やっぱフランシス・マクドーマンドが最高に光ってるし、この後何観てもまぁマクドーマンドはマージに見えるようになってしまう程の威力がある。
脚本も素晴らしいし、ダメにダメを重ねていく姿がまぁ悲しくもあり、惨めでもあり、そしていつもの俺っぽいとも思えてくるのがより笑えてくる。
大好きな映画。
