幕のリア

ZIPANG ジパングの幕のリアのレビュー・感想・評価

ZIPANG ジパング(1990年製作の映画)
3.6
でらおもろいでいかんわ。
劇中の大御所様こと家康が三河弁で言うならこんな感じ。

林海象は本作の前に『二十世紀少年読本』を三上博史主演で撮っており、ちょいと感化されたのを覚えている。
当時これというモデルを入手しにくかったハンチングを愛用してたのはその影響。

本作はメジャー昇格の寂しさもあり未見。
その次に撮り出した永瀬主演の私立探偵・濱マイクシリーズがいかにもなあざとさで一気に興味を無くした。
その後凡作続きで、今はどうしてるのかと調べたら京都造形大で教鞭をとっているとのこと。
黒木華はメジャーになる前に指導を受けていたらしい。

さて、本作。
ギミック満載のSF時代劇、マルコポーロの東方見聞録の真実とは?
興行としては高嶋政伸の起用が災いし確か大ゴケしてるはずだが、角川映画の系譜を継ぐ荒唐無稽の完成度が高いし、東映の「真田幸村の謀略」の影響も見られるし、「インディジョーンズ」まで飛びたす始末。
脚本の相棒は後の天童荒太。
こんな奇妙奇天烈冒険活劇なら、塚本晋也とタッグを組んでいれば、日本映画の新しい様式が広がっていたのではないか、などと妄想が膨らむ。

よく分かんない役者の名前も並ぶ中、俄然ステージの違う光を放つのが鉄砲百合役の安田成美。
その可憐と美麗は筆舌に尽くしがたく、ただただ呆けたように見惚れるのみ。

ちなみにエンディング曲はX。

〜〜

今日の一曲

ジパングじゃなくジャパン

2億4千万の瞳

https://m.youtube.com/watch?v=el_n_9rsXN8
幕のリア

幕のリア