香港映画祭2024、６本目。
スタンリー・クワン監督の1989年の作品ですがこれが初鑑賞。
ニューヨークで出会う香港、台湾、大陸出身の3人の女性を描いた作品。序盤の歩道のシーンでのマギー・チャンの行動を見てこの作品いいぞと思った方、私以外にもいるんじゃないだろうか。
ここでなければ友となることもなかったであろう３人ですが、台湾の政治状況や文化大革命についても触れていて、単なる友情ものに留まらない意欲作なのかなと感じました。
女優陣に比べると男性陣にあまり魅力を感じられなかったのだが、あえてなんだろうか。

なお、本作をもって香港映画祭2024（東京会場）は終了しました。今回鑑賞できたのは以下の６本（★マークは個人的ベスト２）。「ラスト・ダンス」も観たかった〜。劇場公開を希望します。

トワイライト・ウォリアーズ　★ベスト２位
離れていても
バイタル・サイン　
流水落花　★ベスト１位
臨時強盗
フルムーン・イン・ニューヨーク

マギーチャンの顔の小ささ、
スタイルの良さに改めて驚く。
肩パッドがガッツリ入ったロングコートが
本当によく似合ってた。

スポーツ・カジュアルウェアが
タウンユースになる前の時代のNY。
凄く寒そうなのに、
ダウンジャケットの人はいないし
スニーカーを履いてる人も
見当たらなかった。
大人が大人の格好をしてる時代だなぁと
思った。

シャンピンのお父さんの
キャラクター造形が、
現状から目を逸らし続ける事で
何者かであるような錯覚をしている
インテリ老人ていう、
台湾に追いやられた国民党の人達って
こんな感じの人が多かったのかなぁなんて
知識の浅い私は感じた。

そしてラストシーンが
本当に本当に素晴らしかった。
「ここに置いて行こう」
異国の大都会の誰もいない屋上に
こっそり置かれた空き瓶。
ただのゴミにしか見えない空き瓶に
込められた気持ちや
物語を考えると自然と涙が出た。
取るに足らない存在の彼女達でも
ちゃんとここにいるよって言う。

「女性として生きる」事の苦さ、
ままならなさ、心許なさもあるけど、
軽やかさや、したたかさ、
しなやかさもある。
彼女達は弱くて強いなぁ。
そしてキレイだなぁと思った。

香港映画祭'24にて鑑賞
マギーかわいい、、、