RYUYA

ボウリング・フォー・コロンバインのRYUYAのレビュー・感想・評価

4.0
マイケル・ムーアが1999年のコロンバイン乱射事件を追求。そこからから見えてくるのは、アメリカに渦巻く恐怖の実体と、その狂気の歴史。
スーパーで簡単に銃弾が買える社会・まだまだ続く黒人差別・怠慢な政治家・国民を洗脳するメディア・お遊びの戦争、、、
ムーアの編集のセンスが、堅苦しいはずの記録映画を2時間もっぱら笑いっぱなしのコメディ映画に変える。
難しい話は、笑いに変えればストレートにアタマに染み込んでくる。「ある事実に対する意見」を促すだけの記録映画が多い中、ムーアの映画が頭一つ抜き出ているのがなぜか分かった気がする。彼は優しい促しでなく、ドン!と事実だけを置き去りにするような映画作りをしているからだ。完全な事実を提示し、ユーモアを交えることでその事実は妙に説得力を武装して僕らに訴える。訴えるというより、いつの間にか自分の意見になっている。YES!としか言わせないパワフルさと勢い、突然のクールダウン。やっぱり僕は大好きだ。ムーアが教祖の新興宗教があれば、僕は必ず入るだろうなぁ笑
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