ゴーペガ

ザ・ロックのゴーペガのレビュー・感想・評価

ザ・ロック(1996年製作の映画)
3.8
復活した「午前十時の映画祭11」で久しぶりに鑑賞。観るのはおそらく25年ぶりくらい。当時はVHSのレンタルビデオで見たように記憶しています。プロデューサーは、ジェリー・ブラッカイマー。彼のプロデュース作品は、「トップガン」を始め、「アルマゲドン」、「ビバリーヒルズコップ」、近年では「パイレーツ・オブ・カリビアン」、「ナショナル・トレジャー」など、非常に分かりやすいエンターテインメント作品である事が特徴です。また、派手な爆破描写、見応えのあるカーチェイスでも定評があります。この「ザ・ロック」も彼の真骨頂のような作品。上映時間こそ137分ありますが、全く中だるみすることなく、飽きずに最後まで観れます。派手なアクション描写もさることながら、キャラクター設計がよく出来ている。化学・毒物のエキスパートでありながら、「オタク気質」なグッド・スピード(ニコラス・ケイジ)と60歳という年齢ながら、伝説の凄腕・英国諜報員であるメイソン(ショーン・コネリー)の対比が面白い。グッドスピードは、銃の取り扱いも覚束ない、私たち一般の観客も感情移入しやすい普通の人(まぁ、毒物のエキスパートという時点で普通ではないですが)。対して、メイソンはあの脱獄不可能と言われたアルカトラズ刑務所を脱獄した、というとんでもないエピソードを持っている。また、序盤のメイソンによる逃亡カーチェイスのシーンで、「コイツはとんでもない怪物である」感を観客に植え付けることに成功しています。主役それぞれに大切な人がいることによって、2人が事件に関わる動機づけも上手くいっています。もう上映は終わってしまいますが、配信やブルーレイなどで是非チェックして欲しい良質なアクション映画です。
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